「環(huán)球時(shí)報(bào)」オランダ駐在記者の報(bào)道によると、第二次世界大戦時(shí)、人々を恐怖に陥れたのはナチス?ドイツの収容所だけではなく、日本の収容所も同様にその殘虐さで知られている。かつて日本の収容所でこうした痛ましい経験をしたのはアジア人だけでなく、多くの西洋人も含まれる。
ドルフ?ウィンクラーさんはかつてオランダ軍捕虜として日本の福岡県水巻町の炭鉱へ強(qiáng)制連行された。ウィンクラーさんは「収容所での生活はとても恐ろしかった。坑道はいつ崩れ落ちてもおかしくなかった。私たちは著る物も食べる物も薬品も不足していた。そればかりでなく、私たちはいつも虐待されていた」。長(zhǎng)い時(shí)を隔てても、ウィンクラーさんはずっと當(dāng)時(shí)のことを忘れられないという。悪夢(mèng)と恐怖が絶えず彼に襲いかかり、最終的には戦爭(zhēng)による心理的障害を?qū)熼T(mén)に治療する醫(yī)師の助けを求めるほかなかった。ウィンクラーさんは1985年、醫(yī)師の勧めで勇気を奮って、妻と共に水巻町を訪れた。彼が心を痛めたのは、地元の人たちが當(dāng)時(shí)の戦爭(zhēng)の歴史をもう忘れていたことだった。日本の降伏後、この炭鉱で死んだ戦爭(zhēng)捕虜を悼む慰霊碑が建てられた。しかし歳月に押し流され、慰霊碑はすでに荒れ果てていた。
ウィンクラーさんはこの小さな町が戦爭(zhēng)期の歴史に冷淡な対応しかしないことに我慢できなかった。ウィンクラーさんは町役場(chǎng)に慰霊碑を再建、整備するよう求めたが、相手にされなかった。幸いなことに、町民の一人、黒河博さんがメディア報(bào)道でウィンクラーさんの経歴を知って心を動(dòng)かされ、ウィンクラーさんを手助けしようと決めた。黒河さんは「収容所があったことは以前から知っていたが、それがかつて人々にこれほど大きな苦しみをもたらしたとは思ってもみなかった」と言う。
黒河さんの努力で、町も支援して、慰霊碑が再建された。黒河さんは記念式典にウィンクラーさんを招こうと考えた。ウィンクラーさんはオランダに帰った後、オランダ戦爭(zhēng)捕虜基金會(huì)を設(shè)立した。「和解の旅」として元捕虜たちと一緒に水巻町の慰霊碑前で行われる記念式典に參加した。
今年、水巻町民とオランダの元捕虜たちは再び肩を並べ、また記念式典に一緒に參加した。ウィンクラーさんは、當(dāng)時(shí)の慰霊碑が詳しく刻まれた碑文と共に修復(fù)されたのを目にした。慰霊碑は現(xiàn)在、日本各地にかつてあった収容所で亡くなったオランダ人捕虜約900人の合同慰霊碑となっている。長(zhǎng)年の努力を経て、かつて埋もれていた歴史が再び人々に注目されることになった。雙方の絶え間ない交流は、當(dāng)時(shí)の歴史を多くの若い世代が知ることにつながった。
第二次世界大戦中に日本側(cè)によって迫害されたオランダ人のすべてがウィンクラーさんのように心が慰められたわけではない。大戦中、日本はオランダの當(dāng)時(shí)の植民地である東インド諸島を占領(lǐng)し、約9萬(wàn)人のオランダ人が戦爭(zhēng)中、日本側(cè)に迫害された。オランダ政府は対日賠償請(qǐng)求をすでに放棄したが、オランダの民間被害者は一貫して努力した。現(xiàn)在、被害者と家族の約1萬(wàn)7000人が依然としてこうした活動(dòng)に參加している。彼らは「オランダ日本道義責(zé)任基金會(huì)」を設(shè)立した。基金會(huì)は6月中旬から8月中旬までの2カ月間、大規(guī)模な一連の行事を計(jì)畫(huà)している。その中の最も主要なものは、被害者が被害に関する資料を編集して日本大使に渡すとともに、資料を英文と日本語(yǔ)文に翻訳して日本を含む各國(guó)政府、議會(huì)、學(xué)術(shù)機(jī)関、報(bào)道機(jī)関に向って配ることだ。基金會(huì)はこうした方法で世界の人たちに日本の第二次世界大戦中の暴力を知ってもらうとともに、日本政府とより多くの日本國(guó)民に歴史を正視してほしいと考えている。
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2005年6月8日
